Top > 消防用設備

商業施設で必要と思われる主な消防用設備の概要を以下に述べる。

①消火設備 Edit

消火器の設置基準は防火対象物の種類、規模、構造で規定され、所定の歩行距離以内に設置しなければならない。A.普通火災用、B.油火災用、C.電気火災用等があり、
商業施設内では全ての火災に適合したABC消火器*1が使われることが多い。また、設置した場所には「消火器」と表示した標識を見やすい位置に設ける。
消火設備設置基準表

2)屋内消火栓設備 Edit

屋内消火栓設備は、水源、消火ポンプ、配管、屋内消火栓等から構成され、火災の初期段階の消火を目的として操作は一般の人が行う。屋内消火栓は、消火栓弁・ノズル・ホース・消火栓箱から構成される。消火ポンプにより水源から送られてきた水を、消火栓ノズルから噴出させて注水し消火を行う。屋内消火栓は常時人目につきやすい出入口近くや廊下等に設置し、消火栓箱の前には物品等が置かれることがないようにする。

3)スプリンクラ設備 Edit

スプリンクラ設備は天井面に配管及びスプリンクラヘッドを取り付け、火災を感知しヘッドより散水して消火する設備である。一般可燃物の消火に対しては、最も有効な消火設備である。スプリンクラヘッドは、防火対象物またはその部分毎に規定された水平距離にて覆うように配置する。間仕切り等が新たに発生した場合、散水障害になることがあり、これを防止するよう、間仕切り前後にヘッドの増移設が必要になる。

4)不活性ガス消火設備 Edit

不活性ガス消火設備とは消火剤として「二酸化炭素」、「窒素」、「ハロゲン化物」等があり、これら消火剤の放出による酸素濃度の希釈作用により消火する設備である。受変電室やボイラ室、発電機室、通信機器室等、水消火がし難い用途で用いられる。窒息消火であるため安全性の配慮や、ハロゲン化物についてはオゾン層破壊による環境配慮等を考慮する必要があり、選択に関してはそれぞれの特性を十分検討する。

5)泡消火設備 Edit

消火剤として水に泡消火剤を一定の比率で混合したものを使用し、泡による窒息効果と冷却作用により消火するもので、水だけでは消火困難な駐車場や危険物施設等に設置される。水源、ポンプ、泡ヘッド、配管等で構成される。


*1 Aは木材、紙、繊維などの普通火災、Bは灯油、ガソリンなどの油類の火災、Cは配電盤、コンセントなどの電気火災に対応している。
   ABCのものであれば、一般家庭での初期消火に関しては、火災の種類を気にせずに使えるということだ。


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Last-modified: Mon, 18 Oct 2010 09:45:11 JST (4939d)